パリ五輪まであと31日。きょうは東京五輪・体操男子個人総合で史上最年少金メダル、体操ニッポンの絶対的エース・橋本大輝選手（22）。今の心境について聞くと「パリの金獲得に向け演技の質を高くしたいと思っている」とのこと。練習を取材すると倒立などで静止する地道な練習を繰り返していた。自分の中の武器について聞くと「体操選手の中でも身長が少し大きい方なので、それを生かした雄大な演技を心がけている」とのこと。身長167センチと体操選手としては大柄な橋本選手。ダイナミックな演技を支えるのは1つ1つの繊細な動きの積み重ね。男子体操種目にはゆか・あん馬・つり輪・跳馬・平行棒・鉄棒の6種目がある。橋本選手はそれぞれの種目て高得点を出せるオールラウンダー。中でも最も得意な種目が東京五輪でも種目別金メダルに輝いた「鉄棒」。実はパリに向けて新たな大技に挑戦している。それがF何度の離れ技「リューキン」。去年の世界選手権でもこの技を完璧に決めて種目別を制した。「リューキン」は鉄棒を背中側に飛び越えながら横に1回ひねる大技。リューキンを決める上で最も大切なのが、鉄棒を離し両腕をいっぱいに広げることで閉じる動作で勢いがつきひねりやすくしているという。パリ五輪では個人総合・団体・種目別鉄棒の3冠を狙う。この3年間について聞くと橋本選手は「あっという間だった。昨年は腰の疲労骨折が発覚して思うように練習できない状態で試合を迎えることが多かった。ケガもプレッシャーもですが、この3年間は自分の中で成長できる出来事が多かった」と話す。今年4月の全日本選手権では個人総合4連覇を達成。2度目の五輪の舞台へ日本の絶対的エースが帰ってきた。「橋本選手のとってのオリンピックとは？」との質問には「自分自身を成長させてくれた。五輪で金をとるために自分を追い込んでこの3年間パリ五輪を目指して成長できた。パリで金をとったからといって止まるわけではないので、その先を見据えてさらに成長できたら良いなと思う」と話した。
あすも橋本選手を特集。金メダル奪還を目指す団体、”体操ニッポン”のエースとしての覚悟、さらに内村航平さんへの思いに迫る。