ロシアによる軍事侵攻が続く中、ウクライナが提唱する和平案の実現に向けて首脳級などが話し合う国際会議がスイスで始まる。15日からスイスで始まる平和サミットでは100の国と国際機関から首脳級などが参加すると発表された。NHKが入手した共同声明案によると、ウクライナが提唱する10項目の和平案のうち、今回は「原発の安全確保」と「食料安全保障」などの3項目に絞って議論されることになっている。一方、ウクライナが訴え続けている「ロシア軍の撤退」や「領土の回復」といった項目には触れておらず、ロシアとの関係も重視する一部の参加国に配慮したとみられている。ゼレンスキー大統領は13日「われわれは公正な平和の実現に向けた第一歩を踏み出す」とSNSに投稿し会議の成果に期待を示した。ウクライナとしては、欧米側だけでなくグローバルサウスと呼ばれる新興国も含め多くの国が参加する見通しの会議で共同声明を採択して結束を強調し、ロシアへの圧力につなげたい考えである。
一方のプーチン大統領は14日、和平に向けて「具体的で現実的な提案をする」と述べ、一方的に併合したウクライナ東部の4つの州からウクライナ軍が撤退するなどすれば和平交渉を始める用意があると主張した。支援疲れなども指摘される欧米側を揺さぶる狙いとみられる。
一方のプーチン大統領は14日、和平に向けて「具体的で現実的な提案をする」と述べ、一方的に併合したウクライナ東部の4つの州からウクライナ軍が撤退するなどすれば和平交渉を始める用意があると主張した。支援疲れなども指摘される欧米側を揺さぶる狙いとみられる。