5年前のきょう令和元年5月1日、日付が変わると同時に天皇陛下が即位、元号が平成から令和にかわった。天皇陛下は皇后さまとともに上皇ご夫妻から受け継いだ毎年恒例の行事で各地を訪問するなどして国民との触れ合いを重ねるとともに令和元年末には台風などによる豪雨で大きな被害を受けた宮城県と福島県を、ことし3月と4月には能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県を訪問し被災した人たちを見舞った。しかし新型コロナウイルスの感染拡大という事態が起き、恒例行事への出席に伴う地方訪問が3年近くできなくなるなど人々と直接触れ合う機会が失われ皇室の活動は縮小を余儀なくされた。こうした中天皇陛下は皇后さまとともに直接訪ねることがかなわない場所へのオンライン訪問を重ね人々とのつながりを築いた。おととし9月には即位後初めての外国訪問としてエリザベス女王の国葬に参列するため英国を、去年6月にはインドネシアを公式訪問するなど国際親善にも尽くしている。行動制限の緩和で飲食を伴う公式行事が感染防止策を取りながら徐々に再開される中伝統的に西洋料理のコースが提供される外国からの賓客との昼食会では日本の文化を知ってもらいたいという両陛下の発案で去年の秋から和食の前菜などが出されるようになった。また、宮内庁に広報室が新設、先月からSNSを活用した情報発信に乗り出すなど皇室に関する正確な情報を積極的に発信していくための新たな取り組みも始まっている。