NATO(北大西洋条約機構)の首脳会議は最終日の11日、ウクライナのゼレンスキー大統領も出席し、ウクライナ支援の強化で合意した。米国・ワシントンから中継で伝える。ゼレンスキー大統領はNATOの事務総長と肩を組む場面を見せるなど、侵攻を続けるロシアに対抗するため、NATOとの連携強化をアピールした。ゼレンスキー大統領はNATOのストルテンベルグ事務総長と共同会見し、「ウクライナがNATO加盟国になることを確実にするため、いまも今後もできることは全て行う。達成できると信じている」と述べて、首脳宣言でウクライナのNATO加盟が「不可逆的」と明記されたことを歓迎した。また、ロシアに勝利するために欧米が供与した兵器の使用制限をすべて撤廃すべきだと訴えた。ロシア国内の軍事施設への攻撃を拡大させたい考え。今回の首脳会議では、来年、少なくとも7兆円規模のウクライナへの軍事支援を行うことや、ドイツにNATOの司令部を新設してウクライナ兵の訓練を行うことなどで合意した。今回の首脳会議でNATOによるロシア包囲網はさらに強まった形で、ロシアが反発するのは必至。