下瀬美術館を設計したのは建築家の坂茂。唯一無二の個性をはなつ建築を数多く生み出してきた。中でも淡路島に作られた禅坊 靖寧は中に浮かぶような巨大建造物。緑と静けさに包まれながら心身を癒すリゾート施設。まっすぐのラインの建物が大自然を際立たせ、その美しさを再発見できるという。7年前に下瀬美術館の設計を依頼され、現地を訪れた坂。その場所の特性を活かすことが大事だというが、水の上に小さなギャラリーを置き、浮かせたいと思ったという。建物の力で瀬戸内の印象的な風景を表現したいと考えた。連なる小島のような展示室には建築は動いてもよいと思い、水に浮かせてみようと思いついたという。