中国の税関当局がきょう発表した先月の貿易統計によると輸出額はドル換算で去年の同じ月と比べて7.6%増加した。中国の輸出額が増加するのは2か月連続。これは主要な貿易相手のうち東南アジア向けが大きく増えたことなどが要因で、品目別では家電製品やEV(電気自動車)をはじめとする自動車などが増えた。また輸入額は集積回路などが増えたことで去年の同じ月と比べて1.8%の増加となった。中国では不動産不況や厳しい雇用情勢などを背景に国内需要の停滞が続く中、輸出の拡大が景気のけん引役として期待されている。ただ欧米ではEVなどの中国製品を巡って過剰生産によって不当に安く輸出されているのではないかとの懸念が強まっていて、今後の欧米当局の対応が中国の輸出の動向にどう影響するかが焦点となりそう。