井村解説委員が解説。ホンダと日産の統合協議の打ち切りが決定。アメリカや中国の新興メーカーに対抗するため両社は去年以降ソフトウエアの共同開発や共同研究を行っていた。当初は持ち株会社の下に両社が入る統合を目指していたが、前提条件となっていた日産が経営立て直し策の道筋を明確にすることの具体策が決まらずホンダの社内で子会社化の提案が出た。日産は内田社長が去年12月の会見で対等な関係と強調したものの協議では統合相手を尊重する姿勢が見えないとの反発が社内にあり、さらに子会社化の提案を受け溝が広がった。日産は今後、自力で経営の立て直しを実行できるかがポイント。日産をめぐっては台湾のホンハイ精密工業が日産の株式を取得して経営に参画しようと水面下で検討していて、ホンハイ会長が日産の筆頭株主のルノーと協議したことが明らかになった。