関西電力は県内の原子力発電所にたまる使用済み核燃料について、中間貯蔵施設への搬出を2035年末までに開始する方針を福井県に伝えた。使用済み核燃料を巡っては、青森県にある再処理工場の完成時期がトラブルや不祥事などでたびたび延期されていることから国と電力会社は使用済み核燃料を一時的に保管しておく中間貯蔵施設の設置を進めていて、このうち東京電力と日本原子力発電は青森県に施設を建設し、去年から搬出が始まっている。関西電力・水田仁原子力事業本部長がきょう福井県・中村副知事と面会し、水田原子力事業本部長は「遅くとも2035年末までに県外の中間貯蔵施設への搬出を開始し、排出量は年間100トン規模を想定している」と伝えた。関西電力が中間貯蔵施設への搬出の見通しを示すのは初めて。「搬出を円滑に進めるため」として原発敷地内で使用済み核燃料を空気で冷やして保管する「乾式」の貯蔵施設を県内3原発に設置する了解を県に求めた。関西電力の各原発にたまる使用済み核燃料は先月末時点で運転を継続できる上限量の8~9割程度に達していて、関西電力は2027年度以降フランスへ搬出するほか、青森県にある再処理工場へ運び出す計画だが予定通り進まない場合は運転の継続に影響が出るおそれもある。県は今後県議会や立地自治体などの意見を聞いたうえで乾式の貯蔵施設の設置を了解するか判断する方針。
