夏の訪れを告げる祇園祭の熱が帯びてきた京都から中継で伝える。(中継)京都市。34基ある鉾のうちの1つ、室町通にある鶏鉾の前から中継。きのうは、曳き初めが行われた。鉾が実際に動くかを確認する曳き初めには、一般の方も参加でき、きのうも多くの方が本番さながらの祭の雰囲気を楽しんでいた。かつて鉾の上には生き稚児と呼ばれる子どもが乗っていたが、今は1基を除き人形のお稚児さんが乗っている。立ち姿で鉾に乗ることで知られる稚児人形。鶏鉾の稚児人形は、およそ160年前に作られたもので、傷みが激しくなってきたため、修繕を依頼したところ、正座できる構造になっていたことが判明した。鶏鉾保存会の方は、「本当に驚いた。生きた人間に近づけるために、こういった造りにしたのでは」と話していた。珍しい姿の稚児人形は、きょう一日限定で10時から一般公開される。一方で、今、山鉾は厄除けちまきの不足に直面。作り手の高齢化が深刻。祇園祭(四条烏丸周辺):15日(宵々山)、16日(宵山)→夕方〜歩行者天国、17日(山鉾巡行)。去年は1日だけでおよそ34万人の方が訪れた。