過去最高値を更新したかと思えば過去最大の急落を記録するなど、株価がジェットコースターのように変動したことしの株式市場。見通しが立ちにくい株価をAIを使って予測する技術の開発が進んでいる。機関投資家に株価予測の情報を提供しているベンチャー企業の社長・内田友幸さんは、東大の大学院で情報工学の博士号を取得した研究者。8年前にこの会社を立ち上げた。今、精度を高めようと力を入れているのは、5日後に今よりも値上がりする銘柄を予測しランキングで示すシステム。かつて投資をする場合は、企業の経営指標や為替の動向、株価の値動きなどに人間が一つ一つ目を通し判断していた。開発中のシステムでは、こうした作業をAIが代わりに行う。さらに数十年にわたる膨大な情報を学習し、過去の株価の値動きを踏まえ5日後の株価を予測するという。結果は内田さんたちの予測を上回るものだった。AIによる予測で上位の銘柄を買い続けた場合、およそ50%の収益を上げる結果が出た。さらに生成AIを活用して、投資家の心理を分析。短期、中期、長期、それぞれの投資家の心の動きや行動を予測するシステムの開発も進めている。最近、さまざまな企業がAIを使った株価の予測サービスを展開しているが、必ず利益が上げられるというわけではない。リスクも十分に理解したうえで、最終的な投資判断は自己責任で行うことが重要だということには変わりはない。東京都品川区の映像。