ことし政治は金を巡る問題で揺れたが、一年を振り返ると五輪パラリンピックでの金メダルも印象に残った。きょう発表された今年の漢字は「金(きん、かね)」だった。きょう12月12日は漢字の日。東京・新宿の街頭で「2024年あなたの漢字」を聞いた。日本漢字能力検定協会が発表した今年の漢字は「金」。京都の清水寺・森清範貫主は「自分流に“金”という字を作ってみたいという気持ちで書いた」と語った。パリ五輪パラリンピックに出場したアスリートが、数多くの金メダルを獲得。大リーグ、ドジャース・大谷翔平選手の値千金の活躍など光を表す金と、政治の裏金問題などの影を表す金(かね)の2つの意味を示している。全国で米の品薄が広がった令和の米騒動。物価高が続く中、米の値上がりは家計を圧迫。東京・中野区の米の販売店の様子が紹介された。新米など、米の流通量は回復しているものの、価格は、去年と比べ、1キロ当たり150円〜200円ほど高いまま。コメ販売店店主・伊藤武夫さんは「経験したことのないような上がり幅」と語った。ことしを漢字一文字で表してもらうと「嵐」と回答。ことしは金そのものも注目された。田中貴金属工業では、金の店頭小売り価格は上昇し、ことし初めに比べて約1.5倍。大手貴金属会社・上田哲也店長は「ことしの10月31日に(店頭小売価格が)史上最高値を付け、それ以降ずっと高値圏で推移」と語った。米国大統領選や緊迫化する中東情勢により、金に資金を移す投資家が増えていることなどが要因。金といえば、ことしのパリ五輪で日本を沸かせたフェンシング。パリ五輪で、日本代表が初めて2つの金メダルを獲得し躍進した。東京・墨田区の教室では、五輪後に体験の申し込みが多く寄せられ、通う子どもが20人ほど増えた。フェンシング教室・舩本宗一郎コーチは「金を大会で取りたいという子たち、一生懸命練習する子が増えた」と語った。子どもたちに今年の漢字を聞いた。金メダルを獲得したパリ五輪フェンシング男子フルーレ団体金メダル・松山恭助選手に憧れているという子どもが選んだのは「星」。