80年前の5月、東京は「山の手空襲」と呼ばれる大規模な空襲に見舞われた。被害が大きかったとされる表参道の明治神宮山道の入口には戦前から立ち続ける石灯籠がある。山の手空襲は赤坂や青山など”東京の高台”と焼け残った街を標的にしたとされ、死者は約4000人と言われている。80年前に近くに住んでいた泉宏(95)は15歳の時に大規模な空襲を経験、「空襲は一斉に燃えるので火事場の中で逃げ回って言えるようだった。灯籠のそばで多くの人が息絶えていた。戦争というのは人を殺すこと、物が壊れること。全く生産的なものはない。この平和は大事にしなければいけない」などと話す。