都内で開かれたセミナーでは、全国の市長と区長など130人余りが参加し、石川県輪島市と珠洲市の市長が講演した。この中で、輪島市の坂口茂市長は、避難所の建物が被害を受け、市役所や病院、消防署に避難者が押し寄せたことで、防災拠点としての機能が低下したうえ、携帯電話が通じない地域が多く、職員間で連絡が取れなかったことや、トイレが汚れて、感染症がまん延したことなどを報告した。また、珠洲市の泉谷満寿裕市長は、地震直後、石川県知事に自衛隊やヘリコプターの派遣を要請するとともに、病院が機能しているか確認したことや、すぐに市役所に参集できた職員は市長を含め10人余りだったことなどを紹介した。その上で、“市民が何を必要としているのか聞き取るのも大事だが、先行して推測していくことがより大事です”と心構えを共有していた。