1989年に注目を集めた佐賀・吉野ヶ里公園だが、当時発掘調査員だった森田孝志さんは近隣の焼き芋屋同士で縄張り争いする騒動もあったと裏話を紹介していた。観光地としての側面も持つようになった吉野ケ里遺跡だが、遺跡全体としては3割程度しか発掘が進んでいないのだという。一方で新たなエリアも見つかっているという。渕ノ上隆介さんは令和4年から調査が行われているエリアでは令和5年の調査で石棺墓というものが見つかっていると紹介し、この墓は無数の×が刻まれていたものの墓の中は空だったという。石棺墓のふたは保存されているものの、棺本体は丁寧に埋め戻す対応を取っているのだといい、未来の研究者が新しい技術や知見で調査することに託す方針だという。新たなエリアでは赤色顔料というものも発見されていて、これは有力者のものである可能性を示すものだという。