繊維の素材として再び使うため伊藤忠商事が協力を呼びかけたのはガス化という手法を持つレゾナック。レゾナックは回収されたプラスチックごみでRPFという原料を作る。RPFを高圧下で蒸し焼きにし不純物は除去されプラスチックはガス状になる。そのガスから水素や二酸化炭素を取り出すことができる。二酸化炭素はドライアイスの原料となり生協の配達で有効利用されている。一方水素は工場内のタンクに貯められアンモニアを作りそれがアクリル繊維の材料となり帽子やセーターなど様々な衣類が作られる。レゾナックは年間11万トンのアンモニアを生産している。原料の約55%が使用済みプラスチックである。有明興業 京浜島工場では衣類から作った原料はプラントで使えるのか実証実験が続けられている。衣類3割プラスチックごみ7割を重機で調整しながら投入する。約130度で溶かしながら衣類の破片を練りこんで固めるという。伊藤忠商事とレゾナックは廃棄された衣類を使った原料の使用量を将来1万トン程度に増やすことを目指している。