九州新幹線・西九州ルートで整備方針が決まっていない新鳥栖-武雄温泉の区間について、地元での新たな合意形成が必要だとする佐賀県の山口知事の呼びかけで、長崎県とJR九州との間で3社のトップによる意見交換が先月初めて開かれた。この席で長崎県とJR九州は、「財政負担のあり方を含め議論するためには国を交えた4社での協議が必要だ」と訴えた他、先月末には国土交通省が山口知事に対し4社協議を提案する一方で、佐賀県は3社による地元合意を優先させる考えを崩していない。こうした中、与党の検討委員会は来週19日の午後、半年ぶりとなる会合を開く予定で、3社トップによる意見交換などの動きを踏まえ、協議の枠組みを含めた打開策を検討するものとみられる。また、与党検討委員会の森山委員長は先月佐賀市で開かれた会合で「西九州ルートが遅れを取ってはいけない」とした上で、「財政負担についても考えていかなければならない」と述べており、今回の会合では財政負担のあり方についても議論が行われるかどうかも焦点となっている。