厚生労働省が公表したカスタマーハラスメント対策の資料。その中には社会的地位が高かった人、シニア層などに威張りちらす傾向があるとしている。こうした内容について、抗議を受けた厚労省は、資料にあった文言を削除した。「職場におけるハラスメント対策」と書かれた資料。これは、厚生労働省が行うハラスメントに関する事業のホームページに掲載されたもので、カスタマーハラスメントへの対策などがまとめられている。資料には、威張りちらす行為をする人の傾向として、「社会的地域の高い人、高かった人、定年退職したシニア症に傾向がみられる」と書かれている。厚労省は取材に対し、サービス業の労働組合が行ったアンケートを参考にしたとしている。そのアンケートによると、確かにカスハラをした人の推定年齢は60代と70代で半数を占める。この男性は、「社会的地位の高かった人」や「シニア層」などと特定の人たちだけを名指しすることは、誤解を招くとして厚労省に抗議した。厚労省に社会的地位の高かった人たちと書かれた根拠を聞くと「委託先の担当者の経験と知見に基づいて書かれた」とした。厚労省は、資料を取り下げて、現在は社会的地位の高かった人たちなどと書かれた部分を削除した新たな資料を掲載している。カスハラへの対策が求められる一方、誤解や偏見が広がらないよう配慮が求められている。