全国的にコメの品薄状態が続いているがマーケット関係者でもコメが話題となっている。大阪にある堂島取引所で始まったコメの先物取引。この堂島取引所は江戸時代に世界で先駆けて組織的な先物取引が始まった場所。今までは試験的に行われていたが今月からは本格的なスタートとなった。今のコメの取り引きはJAなどの出荷業者と卸売業者で直接交渉が主流。今回の先物取引は一般の投資家にも門戸を開いて価格を決めることが特徴。具体的には来年に流通する全国銘柄のコメの値段の平均を予想して取り引きが行われている。目的について農林水産省に聞くと農家やJA卸売業者の間でコメの将来価格の指標として使ってもらい事前契約が広がる動きを期待している。事前契約は稲を作付けする前に、あらかじめ取り引き量や価格帯を決めることで今年、収穫されるコメのうち事前契約されたのは31%にとどまっている。農林水産省はこれを令和8年産までに50%まで拡大する目標を掲げている。そのためには先物取引が浸透して将来の価格の指標となればこの事前価格も広がるのではないかと期待している。