藤井は時間があればキャンピングカーで旅に出るという。自ら体験し、改善点を探るため。藤井は1971年に岐阜県に生まれた。幼い頃からキャンピングカーが身近にあり内装業を営む父の手作りした車で休みのたびに家族でキャンプに。その後デザインの専門学校に進むが交通事故で大怪我をして中退。将来に悩む中で蘇ってきたのは少年時代に経験したキャンピングカーだった。最初に山の中に物置小屋を建て事業をおこした。その創業時を支えたのが父。当時営んでいた内装業を畳んで手伝ったという。工場の奥には当時の思い出があり、一家が最初に作った車はリンドバーグ。飛行家の名前をつけ業界の革命を狙った。最初からこだわっていたのは快適性。断熱性にこだわっていたが、幼い頃の家族キャンプは楽しかったが、唯一辛かったのは寒さだった。しかし、デザインは地味で、バブルの名残で見栄えのよい車が売れた時代、無骨な藤井の車は見向きもされなかった。