- 出演者
- 村上龍 小池栄子
オープニング映像。
都内のショッピングモールにはキャンピングカーが。車一台の中にキッチンやベッドなどが配置されているが、近年市場が高まり、去年の販売額は1126億円と過去最高。まだまだ高値の花で、身近に感じてほしいと作られた。店を仕掛けたのはトイファクトリーというキャンピングカーのビルダー。岐阜県可児市に拠点を起き客足は絶えず、今年で創業30年。右肩上がりで成長をつづけ、売上は70億円に迫る。納車まで平均1年半ぶりという人気だという。創業者はトイファクトリー代表の藤井昭文。
トイファクトリーで製造するキャンピングカーは30種類。業界ではかなり多い方だという。一番人気はトヨタのハイエースをベースにしたバーデン。子連れのファミリーがターゲットで、最大7人が乗れて、座席を動かせばリビングに変身。座席や背もたれを動かしてみるとフルフラットにもなり様々な用途に使用できる。収納も充実しており、値段は729万円から。バンライフはリビングを広く取ったタイプのもので、二人旅やペット連れがターゲットで1089万円から。去年オープンした相模原市の新店舗ではワンランク上の車を取り揃えている。展示してあるキャンピングカーはすべて海外製。輸入した車を日本仕様に変更して販売。多くの車がトイレやシャワーを完備。ラインナップが豊富なのでいろいろな人に気に入ってもらえるという。とある家族はキャンピングカーのオプションをなにをつけるかなどと悩んでいたが、キャンピングカーなら雨の日でも車内で家族団らんを楽しめる。
トイファクトリーがキャンピングカ作りで一番大切にしていることは断熱。車は金属で覆われ、暑さ、寒さの影響を受けやすい。そこで、断熱効果を高めるために、あらゆる手をつくす。そのために窓はすべて取り替え、代わりにつけるのは特殊な加工を施したアクリル窓を使用し、熱を伝えにくいアクリル窓を2枚重ねている。天井の部材を取り外し、防護服と防塵マスクを身にまとい吹きつけているのは断熱効果の高い特殊セラミックを塗料加工したもの。JAXAがロケット向けに開発した技術を応用し生まれた塗料。ウールとポリエステルでできた断熱材を貼っていくなど、徹底した断熱対策で暑さ、寒さだけでなく雨音なども軽減できるという。 ほとんどの家具を自社で設計・製造したもの。10日間でキャンピングカーが完成した。
- キーワード
- トイファクトリー宇宙航空研究開発機構
名古屋市に住む松永さん夫妻は、トイファクトリーの熱烈ファンで、月に一度のキャンプに出かけるという。出かけた先はトイファクトリーの看板が。トイの森は2016年にオープンしたオーナーと社員専用のキャンプ場。皆トイファクトリーの仲間なので、利用者は、安心して交流ができるという。午後になって、やってきたのは社員たち。
キャンピングカーの魅力に藤井は好きな場所にいき、好きな場所で朝を迎え朝食が食べられるのが魅力だという。またキャンピングカーなので旅先で自由に動けるのが魅力だという。キャンピングカーに施すこだわりの断熱については、なかなか分かってもらえないと答えた。しかし、数台購入してくれた人には違いがなんとなく理解してくれると答え、そうした見えないこだわりが自分たちの押し出す部分になったという。また利用者と社員だけが使用できるキャンプ場については40代以降になって本当の友達ができるとは思わなかったという人がいて、こうした利用者だけの場所なら気が休まると語った。
- キーワード
- トイファクトリー
藤井は時間があればキャンピングカーで旅に出るという。自ら体験し、改善点を探るため。藤井は1971年に岐阜県に生まれた。幼い頃からキャンピングカーが身近にあり内装業を営む父の手作りした車で休みのたびに家族でキャンプに。その後デザインの専門学校に進むが交通事故で大怪我をして中退。将来に悩む中で蘇ってきたのは少年時代に経験したキャンピングカーだった。最初に山の中に物置小屋を建て事業をおこした。その創業時を支えたのが父。当時営んでいた内装業を畳んで手伝ったという。工場の奥には当時の思い出があり、一家が最初に作った車はリンドバーグ。飛行家の名前をつけ業界の革命を狙った。最初からこだわっていたのは快適性。断熱性にこだわっていたが、幼い頃の家族キャンプは楽しかったが、唯一辛かったのは寒さだった。しかし、デザインは地味で、バブルの名残で見栄えのよい車が売れた時代、無骨な藤井の車は見向きもされなかった。
テレ東BIZでは最新回を配信!
- キーワード
- テレ東BIZ
トイファクトリーの藤井昭文は、創業当時から断熱にこだわったキャンピングカーを製造していたがなかなか売れなかった。これでダメなら廃業と決めた展示販売会で車を購入してくれたという猪瀬さん。その機能性にトイファクトリー一択だったという。また経営が上向くためのアドバイスもしてくれそのための店舗物件も一緒に見てくれた。首都圏へ店を構えたことで少しずつだが知名度もあがっていったという。猪瀬さんはさらに、社員になると言い出し、会社をやめて入社してきたという。日本IBMの元営業マンだった猪瀬さんは当時55歳。トイファクトリーの車を広めたいという思いだった。作り手の発想力は長けていたという藤井は、ソーラーパネルの備え付けなどシャープと共同開発。沖縄の高校生とチームを組んでオーストラリアを縦断する世界最高峰のソーラーカーレースに出場。ソーラーパネルの性能をテストした。技術力とブランド力を磨いたことで社員のモチベーションがあがり、ようやく企業になった。
藤井は子どもの頃に父が手作りしたキャンピングカーについて、まだ車に珍しかった絨毯やベッドなどがあると友だちに言っても、宿に泊まれないというニュアンスに受け取られ貧乏なのか?と言われたという。また当時は自転車操業で全く楽ではなく、かなり経営は火の車状態だったと振り返った。しかし機転となった人との出会いがあり、その人から考え方を変えず、良いものは曲げてはいけないと言われたと答えその人の出会いが大きかったという。
御嵩町役場にやってきたのはトイファクトリーが開発した様々な場面で使用できる新型車両。座席を取り外し、トイレを設置した。このトイレは災害がおきて断水になっても使用できる。スイスの企業が開発した水を使わないトイレで、用を足した後は凝固剤を便器にいれて、汚物の量にあわせてサイズを選択すると7層式の高品質フィルムで完全密閉。トイレカー開発のきっかけは去年に発生した能登半島地震。被災者がトイレに困っていることを知ってわずか3日で専用車を開発し被災地へ。その事を知った全国の自治体から引き合いが増えている。この車の強みは用途を災害時に限定しておらず、平時も有事でも使用できるのが最大の強み。オフィスやイベントブースなど様々な場面でレイアウトを変更できる。
藤井は被災地でのトイレ事情について聞いた事があるという。汚いトイレの有り様に行きたくないと我慢する人も多く、能登の被災地に水を使用しないトイレを持っていったという。また国一公園や富士山の山頂にも設置できるという。
藤井はキャンピングカーがあることで人のつながりができて幸福だと答えた。村上はキャンピングカーは家族だと答えた。
藤井は先行き不透明な時代に大事なことは今やろうとすることを今やると答えた。数年先を見越しながら次の事を生み出していくことが大事だと答えた。
- キーワード
- トイファクトリー
村上は今日の総括に昔、小さかった息子と、その友だち、家族でキャンプをした。わたしは、まず地面に穴を掘った。できるだけ深く、人がまたげる大きさにしなければならない。トイファクトリーは、そんな原始的なトイレとは無縁だ。スイス製の「クレサナ」と契約して言う。水が不要というのがわかりづらい。独自の熱溶接システムを用いて防臭防水さえた高品質なフィルムで処理される。オシッコもウンコも目立たない暗い色のビニールに入って出てくる。他に、断熱で、圧倒的な力を発揮する。「断熱のトイ」という評価を受ける。
カンブリア宮殿の番組宣伝。