自民党総裁選挙で、石破元幹事長が地元の鳥取県で立候補を正式に表明した。石破氏の出馬表明会見は、つい30分ほど前に始まった。石破氏は「38年間の政治生活の集大成として、これを最後の戦いとして原点に戻り、全身全霊で支持を求めていく」と立候補を正式に表明した。石破氏が会見を行っているのは、鳥取県八頭町の神社。この神社は石破氏が幼い頃育った町にあり、自らの原点の場所だという。石破氏にとって5度目の挑戦となる自民党総裁選だが、本人は「最後の戦い」と話している。原点と語る場所での表明には、最後の戦いにかける石破氏の意気込みがうかがえる。石破氏は世論調査での高い支持率を背景に、次の衆議院選挙など国政選挙での顔にふさわしいことをアピールし、強みである党員票をさらに上積みしたい考え。その結果、弱点と指摘され続けている国会議員の支持についても挽回したい狙い。「より国民に近い党員の支持を、国会議員が覆していいのか」と訴える戦略。ただこうした戦い方が通用しなかったからこそ、これまで4回の挑戦は及ばなかったといえる。裏金事件で信頼が失われた自民党のリーダーに、今度こそふさわしいとを選んでもらえるのか。それには自民党を変える道筋を示すとともに、石破氏自身もこれまでとは違う石破茂を見せる必要がありそう。