- 出演者
- 片山千恵子
今回のテーマは「能登半島地震、復興の手だては」。元日の地震と9月の豪雨で甚大な被害を受けた石川県では今でもなお大変な思いをしている方が数多くいる。きょうは被災地を復興・支援できる方法をいっしょに考えていく。まずは「地震と豪雨 被災地の現状」から。
仮説住宅は安全な場所と思いそうだがその被害には驚いたと話す。仮設住宅は引き戸と押戸が10cmほどの浸水で開かなくなるという。平屋建てのところもあり浸水すると家の中で逃げ場がないとのこと。そのため立ち退き避難をする必要がある。仮設住宅を選べない際にはハザードマップを確認する必要がある。また浸水が始まる前、早めに避難をするのが重要。雪に備えることも被災地では大事となる。そして次は「被災地に必要な支援とは?」について。
大雨に備えて珠洲市の職員とともに避難所を準備するNPOのメンバーたち。橋本笙子さんは能登半島地震の後から珠洲市で支援を続けている。心配しているのは地震と豪雨で二重被災した人たち。困っていることがないか見回り活動を行っている。
スタジオでは会話するだけでも前向きになれるので私たちにもできることがあるなどと話す。能登半島地震で支援が必要な方がいるのに情報が把握できず支援物資が届かない状況があったとのこと。そのため場所の支援から人の支援へ。どこにいても支援が届くように変えていく必要があるという。被害認定調査を行い半壊以上の被害認定で生活再建支援金を提供するとのこと。
いざという時に役に立つ防災の知恵。今回は冬の避難時の服装と非常用持ち出し袋に入れておくといいものについて。まず服装は「保温」を心がける。持ち物で準備しておきたいものは上履きで避難所が体育館の場合は床の温度が0℃近くになる場合があるからである。寝袋は冬用の暖かいものを準備しておくようにしたい。使い捨てカイロは血管が集まっている場所を温めよう。マスクは感染症対策だけでなく顔の保温効果もあるため準備しよう。
石川県創造的復興プランをみていく。復旧は被災前の状況に戻すが復興は被災前よりよくするといことなので創造的という新たな取り組みも加えていくとのこと。どんな内容かというと施策の4つの柱があり「教訓を踏まえた災害に強い地域づくり」「能登の特色ある生業の再建」「暮らしとコミュニティーの再建」「誰もが安全・安心に暮らし、学ぶことができる環境・地域づくり」となっている。
輪島塗の製造から販売まで行う塗師屋の塩安眞一さん。丈夫さと美しさを兼ね備えた輪島塗も元日の地震で大きな被害を受けた。倉庫に行ったら全部倒れてものが散乱しているような状態だったという。厳しい状況に直面した塩安さんに力をくれたのが鳥取との深い縁で、前からやっていた輪島講の参加者から手紙が届いて鳥取へ行くことに。そこで塩安さんが準備したのは地震を乗り越えた50点ほどの輪島塗であった。
つながりという言葉を考える上でキーワードになる言葉が「関係人口」である。その地域と関わりをもつ人のことを関係人口という。今からでもディープに関われば関係人口になるとのこと。人口が減っている地域にいろんな人が行くことにより地域経済を活性化させ復興に近づけることができる。関係人口を増やしていくために重要となるのが2地域居住というもの。普段は平日で仕事をし、週末は地方に行ってキャンプしたりするという2地域の拠点で生活する人となる。
被災地から遠く離れた東京都内で開かれた座談会。能登地方の男女5人を招いて開かれた。テーマは「離れて暮らす場所からどう復興に関わるか」というもの。5月には石川県の穴水町で仮設住宅に住む人などに交流してもらう催しを企画した。今はさいたま市に在住している東井孝允さんは復興の力になりたいと地元を離れて暮らす仲間と支援団体を立ち上げた。石川県は2地域居住について週末に被災地などで過ごしながら定期的に能登の復興を担うプランを示していて東井さんは月に1回ほど実家などに泊まり、ふるさとを支援していくことにしている。
「力になろう」と思って行ったけども力をもらって帰ることが多いと話す。私たちにできる支援としてはまずは能登に行くということ。行けなければ能登の物産展で買い物をする。またふるさと納税は使い道を決めて支援できる。そして災害から得た学びや地域の魅力を復興につなげることが何よりも大事な支援であるなどと最後に話した。
防災に取り組む学校や団体を表彰する「ぼうさい甲子園」。小学校の部で優秀賞を受賞したのは「上尾市立今泉小学校」となった。子どもが主体となり大人を巻き込む防災活動を行っている。また避難所運営を学ぶため消防や自衛隊に協力を依頼したり、連携したい企業には企画書を作成してプレゼンもしたりした。今では親たちにAEDの使い方を教えるまでに。子どもたちの熱意と勇気が今回の受賞につながった。