衆議院選挙の公示を3日後に控え、各党の党首らは各地で街頭演説を行うなど事実上の選挙戦が本格化している。自民党総裁の石破首相は記者会見で、「今回の解散は『日本創生解散』だ。日本そのもののあり方をもう1回新しくしていきたい」などと述べた。公明党・石井代表は「(公明党は)ことし60年になるが、結党当初から清潔な政治を旗印に実績を積み重ねてきたので、公明党が与党にいることは大きい」などと述べた。一方の野党、立憲民主党・野田代表は街頭演説で、「アベノミクスは間違いだった。格差が広がってきた。ボトムアップの経済政策を打っていかなければ日本の経済はよくならない。政権交代で格差をなくしていこう」などと訴えた。日本維新の会の馬場代表は、街頭演説で「いま政府・自民党がやっているどんどん負担を増やしていく、増税をしていく、そういう道を受け入れるのか。行財政改革、議員の定数を減らす、報酬をカットする。新たな財源を生み出していくのか、それを判断してもらう」などと述べた。街頭演説を行った共産党の小池書記局長は「危険な原発は稼働せずに廃炉にするのがふさわしいのではないか。地域と共生できる再生可能エネルギーで雇用も増やしていこう、地球の未来も守っていこう」などと述べた。国民民主党の玉木代表は記者会見で「国民の手取りを増やして、国会議員の税制上の特権を剥奪したい。裏金議員がたくさんいる自民党に税金をどう使うかの権限を再び与えていいのかどうか、これが大きな争点」などと述べた。れいわ新選組の山本代表はNHKの取材に対して「中小、零細の不況型倒産が止まらない。日本国内で作られた製品を日本政府が買い上げていくバイ・ジャパニーズ計画、私たちの政策。米国は80兆円規模でこれをやって国内の製造業を復活させた。私たちもやる」などと述べた。社民党の福島党首は「防衛予算は来年度8兆5000億円と伸びてうなぎ登り、天井知らず。そのために医療や介護、福祉が圧迫されている。介護保険の立て直し、社民党はやる」などと述べた。参政党の神谷代表は「グローバリズムの中で日本経済がだめになっていく。国民生活や中小企業の経営を守るためにまず減税、国民の負担率を下げること、国内経済を回していくことを中心に訴えたい」などと述べた。きょうは衆議院解散後初めての党首どうしの論戦の場となる、日本記者クラブ主催の党首討論会が行われる。一方、自民党はきのう収支報告書に不記載があり比例代表単独で立候補をめざした3人が辞退したと発表し不記載があった全議員への対応に目処がたった形となった。