選挙戦が最後の1週間に突入するなかハリス副大統領が会場に選んだのは特別な場所。2021年、選挙での敗北を認めず集まった支持者を前に議事堂に向かうよう煽ったトランプ氏。その後暴徒が議事堂を襲撃し、死者が出た。あえて同じ場所で演説し有権者に事件を思い起こさせるねらいのハリス氏は徹底してトランプ氏との違いを強調した。会場の外には会場の中に入ることのできなかった大勢の支持者らがハリス氏の演説に聞き入っていた。直前まで支持率が拮抗する異例の選挙戦。一方のトランプ氏は同じ日、勝敗を左右する激戦州のペンシルベニア州で集会。ところが周辺ではプエルトリコの旗を持った人たちが抗議活動を行っている。彼らが怒っているのは27日にトランプ氏の集会で登壇したコメディアンの発言。アメリカの自治領であるプエルトリコについて差別的発言を行ったのだ。投票を目前に控えたなかでの逆風にトランプ氏も火消しに追われた。現地の中南米系有権者の半数がプエルトリコ系で、選挙への影響が注目されている。