- 出演者
- 小木逸平 大越健介 下村彩里 安藤萌々 細川栞
オープニング映像。
歴史的な結果となった参議院選挙。自民党、公明党は過半数を確保できず衆議院に続き参議院でも少数与党に転落した。石破総理は記者会見で辞任せず続投する意向を表明したが「退陣すべき」との声が自民党内から上がっている。
会見で「国家国民の皆様方に対する責任を果たしていかねばならない」と述べ、続投の意向を正式に表明した石破総理に対し、自民党・青山繁晴参院議員は「お辞めになるべき」と話した。
歴史的敗北から一夜明け、”総理続投”を表明した石破総理は臨時役員会後には総理公邸で公明党の斉藤代表と党首会談を行い、引き続き両党で政権運営にあたる方針を確認した。「石破政権に協力し政権を運営したい」と語った斉藤代表。午後には会見で「我が国は今、米国の関税措置、あるいは物価高、首都直下型地震、南海トラフのような自然災害、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境、国難とも言うべき厳しい状況に直面している。今最も大切なことは国政に停滞を招かないこと。選挙結果に対する重大な責任を痛感しながらも政治を停滞、漂流させないよう比較第1党としての責任、区民の皆様方に対する責任を果たしていかねばならない」などと述べ、続投の考えを正式に表明した。
石原総理が自ら設定した勝敗ラインの自公で過半数を割り込み、衆参両院で少数与党となった自民党。国政選挙で連敗した総理が続投するのは極めて異例。落選議員からは「トップが責任をとるのが組織の常道」などの声が聞かれた。鈴木宗男氏に至っては開票終了前に敗北を悟り引退を宣言したがその後、当選となり「目に見えない力によって生かされた」と話した。全体では改選前の52議席から39議席に減らす大敗となった。自民党内からは「党総裁としての責任をはっきりしていただかなければ落選した議員にとっても泣くに泣けない」の声があがった。
”敗軍の将”を繰り返し批判し続けてきた石破総理。2007年の参院選で惨敗し第1党の座を失った際、当時の安倍総理は続投を表明したが石破総理は「辞めるべき」と話していた。今回、自身の続投判断を問われた石破総理は「総裁が続投されるのであればなぜかということを説明し議員、党員、国民の広い理解が必要ということを申し上げたもの」としたうえで「比較第1党としての責任…」などと繰り返した。大敗となった自民党だが今回、各党の中では最も多い39議席を獲得。これが比較第1党を意味するところで、その責任があるといい「多くの支持をいただいていることも責任として自らよく自覚しなければいけない」などと話した。現執行部の続投を問われた石破総理は「現時点では人事について考えは持っていない」とした。
石破総理の会見後、自民党・河野太郎選対委員長代理がSNSに「委員長代行の辞表を預けた。選挙の責任者である幹事長がまだ辞表を出していないのはおかしい。こういうところから直していかないと、自民党の再生はない」と森山幹事長の続投を批判する内容を投稿。河野議員は「『選対委員長が辞表を出すときは幹事長と一緒に辞めてください』と話をした。国政選挙で2回惨敗している。幹事長が昨日の結果が出る中でお辞めにならないのは極めておかしい。ここから改めないと自民党の再生は難しい」と述べた。
麻生派は昨夜、所属議員が集まり情勢を分析した。麻生氏は周囲に「石破総理の続投は認めない」と話していて、今後大きな政局に繋がる可能性がある。総裁選で石破総理と争った議員からも声があがった。自民党・小林鷹之衆院議員は「今回の選挙結果は外交的にもマイナス」と批判。高市早苗衆院議員は「自民党に一本背骨をどんと入れなおす」などと次への意欲を示していた。石破総理の盟友・中谷元衆院議員がトップを務める自民党高知県蓮は石破総理の早期退陣を申し入れることを決定。自民党山口県連・友田有幹事長は「しっかり責任をとるべき」と話した。参院選を総括する両院議員懇談会は31日に開催が決定。この場で石破総理の続投方針に理解を得られるかが今後の大きな焦点となりそう。
衆参両院で与党が過半数割れとなった今回の選挙。過去には、参院選で与党が敗北する度に日本の政治は激変してきた。続投を表明した石破総理に対し野党からも疑問の声。立憲民主党・野田佳彦代表は「衆院選、都議選、参院選で敗れた意味合いがよくわかっていない。漫然と”政権を続けさせてほしい”というイメージしか受け取れず極めて残念」と述べた。不信任案提出については「まだ予断をもって答える段階ではない。それぞれが出処進退を決めることで私が言う話ではない」とした。「続投しないなら代わりに誰がなるのか」と話したのは、れいわ新選組・山本太郎代表。国民民主党・玉木雄一郎代表は「民間企業でいえば3つ連続で負けることは3期連続で赤字みたいなもの。その時に誰一人責任をとらないのは不通はありえない」と語った。
参院選は自民党にとって鬼門。敗北で政局、再編となった歴史がある。1989年の参院選ではリクルート事件や女性問題などで参議院での単独過半数を失い、当時の宇野宗佑総理が辞任。その結果、社会党が大躍進し、後の日本新党が誕生して初の”非自民”となった細川連立政権が発足した。1998年の参院選では消費税5%、景気低迷で自民党は惨敗。当時の橋本龍太郎総理が辞任し、これを機に今の自公政権に至るまで連立の枠組みはめまぐるしく代わり続けている。この時、野党で存在感を見せたのは民主党だった。2007年の参院選で第一次安倍政権を歴史的な大惨敗に追い込み、民主党政権誕生のきっかけとなった。しかし2010年の参院選で民主党が敗れ衆参のねじれが生じ3年3カ月で民主党政権は終わった。
参院選によっておきてきた地殻変動。どことどこがどう組むのかで今後が大きく変わるが先行きは不透明。会見で「現時点で連立の枠組みを拡大する考えを持っているわけではない」と述べた石破総理。野党も一定の距離を保とうとしている。参政党・神谷宗幣代表は「みなさんもう少し待って。政権や野党の他党と組んで国の法律や予算をつくっていくところに手が届くと考えている」と話した。国民民主党・玉木雄一郎代表は「(政権側から呼びかけがあれば)中身をよく聞いてみたい。石破政権にも政策実現を求めていくが聞く耳を持って頂けなければ与野党関係なく協力頂き過半数を取って実現に繋げていきたい」と堅田。
野党連合の実現性について日本維新の会・吉村洋文代表は「野党でそういう囲碁期が出るのかどうかも難しい。足し算すれば数はそうかもしれないが、憲法的な価値観が全く違うところ同士で成り立つのか」と述べた。共産党・田村智子委員長は「国民民主党や維新の会は先の通常国会でも自民党政治の延命に手を貸す役割を果たしてきた。自民党と対決をして政治を変えるのか、自民党といまは手を繋いで助ける勢力になるか問われていくる。単純に国会の中の野党連携の話だけではない」と話した。
今夜、赤坂の議員宿舎で林官房長官に近い議員が集まり意見交換したとみられる。あす以降も各グループの会合が予定されているよう。党内からも石破総理退陣の声があるが、石破総理は続投を表明。選挙戦の最中、石破総理の心中は揺れていたようで終盤には周辺に「もし過半数を割れば自分が辞任しないと”地位にしがみつくな”と批判される」と辞意をほのめかすような場面もあった。続投表明となった1番の理由はトランプ関税とみられる。期限ギリギリまで合意を探りたい思いがあり、側近の1人は「ずっと総理を続けるのではなく、関税のメドが立つまで」という趣旨と説明している。即答を明言した石破総理だが、早ければ関税期限後のお盆前後にも改めて進退を発表する可能性もある。
政治部長・藤川みな代の解説。石破さん、続投したとしてもいばらの道。党内には石破おろしに向けた動きは止まらない。両院議員総会は自民党の議員の3分の1以上からの要求で開催。過半数の賛成を得られれば「総裁選の前倒し」なども可能。自民党・森山幹事長は、両院議員懇談会を31日に開催するとしている。党内の意見を聞く考え、議決権はない。政権が弱体化してくると泥舟と呼ばれ、ポストを引き受けることをためらう人がでてくる。党役員の人事、内閣改造に協力しないということで石破総理が退陣に追い込まれることも考えられる。臨時国会は与野党で調整が難しい。立憲民主党からはトランプ関税の交渉について尻込みするような動きがある。他の野党から突き上げられることも起きる。連立の枠組みの可能性。野党各党は連立への参加を否定。自民党内からは限界だという声も上がる。下野したらという声も。自民党の中で言われているのは2つの人材。保守層を呼び戻せる人、野党から嫌われない人。
今回の選挙で台風の目となった参政党。きょうは当選した人達と共に街頭に立った。党が掲げた日本人ファースト。今回の選挙戦で外国人政策を争点化することにも繋がった。候補者も同様の主張を繰り広げ。各地で抗議の意思を示す人の姿がみられた。外国人の受け入れを規制すべきという主張に賛同する支持者達。街頭では既存政党への失望感から苦しい生活を打開してくれるのではないかと期待する人の姿もあった。今回の参院選、出口調査の結果で年代別に参政党に投票した人の割合をみると10代から40代の現役世代からの人気が高かったことがわかる。同じく今回票を伸ばした国民民主党にも同様の傾向。一方で自民党に投票した人は60代以上で多くの割合を占めていた。支持者の拠り所にしているのが神谷代表の動画。他の政党の情報にふれる機会はほぼないという。公式YouTubeの登録者数は46万人以上。政党の中では最多。神谷氏に失言や物議をかもす発言が相次いだのも事実。参政党が躍進した理由、共感だけではない。
参院選で新たに14議席を獲得し躍進した参政党。オレンジのものを見に付け、活動を支えている人の姿が目に止まる。その多くが参政党が熱心に集めてきた党員。活動はポスター貼りにとどまらず、SNSでも。スマホな不慣れな高齢者に向けて、拡散の仕方を教える講習会まで開かれているという。一般党員は月1000円、運営党員は月2500円と1年で万単位に及ぶ党費。自民党と立憲民主党の年4000円と比べても突出して高い金額だが、払ってでも支えたいという人が少なくない。選挙の足腰となる地方組織。神谷氏によると党員は8万5000人。3年前の約2倍となり、立憲にも迫る勢い。結党から5年、地方議員も151と拡大傾向にある。今回参政党と同じく議席を増やしたのが手取りを増やす夏を掲げて戦った国民民主党。激戦の東京で2人が当選。4議席から17議席となり存在感を増している。玉木代表も現役世代への訴えが響いたと実感している。
有権者が比例でどの政党に投票したのか。自民党は1280万票ほど、国民民主党が762万票余り、参政党が742万票ほど。ANN出口調査の結果。無党派層がどの政党に入れたのか。国民民主党が14%、参政党が13%。年代別得票先。10代、20代は自民党の約2倍ほど国民民主党と参政党が多くとった。政治部長・藤川みな代は「複数の自民党関係者が、それまでの支持者から今回は参政党に入れると言われた」とコメント。今までのやり方をやるしかないといった悲壮感、諦めにも似たような声も聞かれたという。みんなの為というよりも、あなたの為というアプローチが今回非常に重要で、性別、世代、働き方にも合わせて、それぞれの環境に合わせて政策を提供できるかどうか。刺さるメッセージを打ち出すことができたかどうかが問われた選挙だった。
海の日のきょう、暑さから逃れようと賑わったのは海水浴場。茨城県や福島県などの4地点で38℃以上を記録。愛知県では気象庁が観測している12地点全で真夏日になった。全国の9割以上にあたる830地点で真夏日を記録。連休中は水難事故も相次いだ。青森県むつ市の新田名部川。警察によると子どもとボール遊びをしていた母親が川に落ちたボールを拾おうと川に入り溺れて死亡したという。愛知県常滑市では小学校低学年くらいの男の子が海底で見つかり死亡。和歌山市の海水浴場でも、友人10人ほどで来ていた17歳の男性が遊泳中に行方不明になり、その後死亡が確認されている。三重県津市では川で遊んでいた19歳の男性が、仙台市ではサーフィンをしていた60代の男性がそれぞれ溺れて死亡した。最高気温38.5℃を記録した福島市。夕方になり天気は急変。雷雨、雹も。気象庁は記録的短時間大雨情報を発表。午後6時までの1時間に福島市南部付近で約100mmの猛烈な雨が降ったと見られている。こうした天気の急変は日中の暑さが原因。
テレビ朝日屋上の中継映像を背景に全国の気象情報を伝えた。
きょうは海の日。2023年7月21日、千葉県で観測された海水浴場での熱中症リスクのデータを紹介。テント、砂浜、パラソルの3カ所の暑さ指数を時間ごとに測ったもの。テントはほぼ全ての時間帯で熱中症のリスクが一番高い。海辺は湿度が高いのでテントの中は湿気がこもりやすくなる。テントを使う際は風通しを良くしたり、パラソルを使ったりすると熱中症のリスクが低くなりそう。