静岡・熱海市伊豆山地区で大規模な土石流が発生してから3年。被災地に設定されていた警戒区域は去年9月に解除されたが、避難先から先月末までに区域内に帰還したのは14%(22世帯)に留まっている。帰還した人へのアンケートでは、帰還後の体調について「避難生活中より悪い」と答えた人が40%、不安なことについて「復旧復興工事の進捗状況」と答えた人は77%、「防犯面」60%、「再び災害が起こる可能性」37%だった。地区では農地買収が難航していることから河川や道路整備の完了時期が2年延長され、復興が遅れる見通し。兵庫県立大学・木村玲欧教授は「まだ復旧復興の講じた続いている中、さらに心や体にストレスがかかる。被災者のことをしっかり理解して考えながら長期的な支援が必要」と話す。