奈良県吉野町。今月、山と川に囲まれた豊かな自然の中で、ネットが使えない環境で過ごす2泊3日の「オフラインキャンプ」が開催された。兵庫県立大学・竹内和雄教授らが主催し、10年目の今年は9歳〜18歳までの17人が参加。今回初めて参加する高校2年生の妃愛さんは、“スマホ依存”の自覚がある。キャンプ前、自宅を取材すると、妃愛さんは夕食を出されてもまずはスマホ。数分後ようやく食事に手をつけるが、視線はずっとスマホ。家で勉強が手につかず、学校の成績は右肩下がりに。こうした状況から抜け出そうと、自らキャンプへの参加を決めた。キャンプの狙いは“リアル”の楽しさを知ること。まずはみんなでアユのつかみ取りを体験した。
高校1年生のたいきくんもスマホ依存に悩む参加者の1人。中学生のころからスマホゲームにのめり込み、今年の夏からは学校に通えなくなった。夕方のフリータイムでは、スマホ部屋で1時間だけスマホやゲームを使うことができる。高校2年生の妃愛さんは、5分もたたないうちにスマホを置いて外に遊びに行ってしまった。部屋に残ったのは、小学生2人とたいきくん。主催する竹内和雄教授は、「これからの時代、ネットを使わないというのも無理。ネットとどう向き合うかを冷静になって仲間と一緒に考える。10数時間やっている子が1時間でスパッとやめるんです。それがどの子にとっても自信になる」と話す。夕食は、キャンプの定番カレーをみんなで作った。家ではスマホばかりを見ていた妃愛さんだが、ここでは会話が弾む。妃愛さんは「ふとした瞬間に『写真撮りたいな』と何回か思った。きょう1日過ごして、スマホよりみんなで遊ぶ方が楽しいかなと思って、自然とスマホから離れることができました」と語った。
キャンプ2日目。キャンプの狙い2つ目は、現状と向き合い、今後の目標を設定すること。依存とどう向き合えばいいのか、竹内教授や指導係の大学生と相談しながら目標を決めていく。フリータイムの時間、今日もたいきくんの姿があったが、部屋をあとにするとそのまま戻ることはなかった。
キャンプ最終日。迎えに来た保護者の前で1人ずつ自分の目標を発表した。妃愛さんは「リアルの目標は、受験勉強を頑張ることです。ネットの目標は、自分の欲に負けずに自分で自分のことを管理すること」と、たいきくんは「リアルの目標は、週に2回学校に行くこと。ネットの目標は、朝から学校に行くために寝る時間を調節すること」と発表した。発表を聞いたたいきくんの母親は「週に2回と書いていても、週1回でも行こうという気持ちさえあればいいかな」と語った。スマホから離れて己と向き合った3日間。これからの人生にどんな効果をもたらすのか。
高校1年生のたいきくんもスマホ依存に悩む参加者の1人。中学生のころからスマホゲームにのめり込み、今年の夏からは学校に通えなくなった。夕方のフリータイムでは、スマホ部屋で1時間だけスマホやゲームを使うことができる。高校2年生の妃愛さんは、5分もたたないうちにスマホを置いて外に遊びに行ってしまった。部屋に残ったのは、小学生2人とたいきくん。主催する竹内和雄教授は、「これからの時代、ネットを使わないというのも無理。ネットとどう向き合うかを冷静になって仲間と一緒に考える。10数時間やっている子が1時間でスパッとやめるんです。それがどの子にとっても自信になる」と話す。夕食は、キャンプの定番カレーをみんなで作った。家ではスマホばかりを見ていた妃愛さんだが、ここでは会話が弾む。妃愛さんは「ふとした瞬間に『写真撮りたいな』と何回か思った。きょう1日過ごして、スマホよりみんなで遊ぶ方が楽しいかなと思って、自然とスマホから離れることができました」と語った。
キャンプ2日目。キャンプの狙い2つ目は、現状と向き合い、今後の目標を設定すること。依存とどう向き合えばいいのか、竹内教授や指導係の大学生と相談しながら目標を決めていく。フリータイムの時間、今日もたいきくんの姿があったが、部屋をあとにするとそのまま戻ることはなかった。
キャンプ最終日。迎えに来た保護者の前で1人ずつ自分の目標を発表した。妃愛さんは「リアルの目標は、受験勉強を頑張ることです。ネットの目標は、自分の欲に負けずに自分で自分のことを管理すること」と、たいきくんは「リアルの目標は、週に2回学校に行くこと。ネットの目標は、朝から学校に行くために寝る時間を調節すること」と発表した。発表を聞いたたいきくんの母親は「週に2回と書いていても、週1回でも行こうという気持ちさえあればいいかな」と語った。スマホから離れて己と向き合った3日間。これからの人生にどんな効果をもたらすのか。