NHKは被害が大きかった兵庫県内の12の市に住む人にインターネットでアンケートを行い、2038人から回答を得た。この中で震災を経験した人に亡くなった家族や親しい人のことを思う時間が変化したかどうか聞いたところ、有効回答のうち「変わらない」が60.6%、「やや増えた」が4.7%、「増えた」が1.3%などと心理的な影響は長期に及ぶことが改めて浮き彫りになった。また震災のことを思い出したくないか聞いたところ、「そう思う」「ややそう思う」を合わせるとおよそ3割になった。震災の記憶や教訓が風化しているか尋ねた質問では「そう思う」と「ややそう思う」を合わせると6割余りになった。アンケートでは若い世代など震災を直接経験していない人にも聞いていて、震災の経験者から当時の体験を聞く機会があるか尋ねた質問では、3分の2が「ない」と答えた。どのようにして記憶や教訓をつないでいくか模索が続いている。神戸市の中学生たちが制作した合唱曲「ともしび」。当時のことを知る人も知らない人も参加し、震災について語り合う催しも開かれた。