今週月曜日、午前10時半過ぎに1ドル160円台まで下落し、その後一気に154円台まで円高に触れた。これについて日銀が5兆円規模の為替介入に踏み切った可能性があるという。その後円安方向に進み昨日早朝、1ドル153円と4円以上円高となった。これについて日銀が3兆円規模の為替介入に踏み切った可能性があるという。円安が進行していないのに介入したところに不自然感があり、市場は疑心暗鬼に陥った。日銀は投機目的の投資家に不安感を与え、より円高方面にしたい目的で行ったのではとみられる。現在の円相場は1ドル153円台を推移している。為替介入は円安を食い止めるためのもので、手持ちの外貨でドルを売り円を買う流れで、限界がある。バンク・オブ・アメリカ日銀の為替介入で実査に使える金額は上限47兆円と試算しており、仮にこれまで8兆円を使っていたら残り39兆円、1回あたりの為替介入で約5兆円の場合、為替介入は後8回程度とみられる。国際的ルールでは為替介入は半年間で3回までとしているが、3営業日以内であれば何回やっても1回となる。FRBは昨日6会合連続の政策金利の据え置きを決め、日米の金利差は今後も開いたままという見方が強い。ドルが強い相場では、為替介入の効果は限定的とみられる。