宮崎県日向市の特産のかんきつ類、「へべす」の出荷が4日から始まった。へべすはカボスに似たかんきつ類で、まろやかな酸味と爽やかな香りのほか、皮が薄いため果汁をたっぷり含むのが特徴だ。江戸時代に日向市の辺りに住んでいた長曽我部平兵衛という人物が見つけたことから、その名が付いたと言われている。日向市の隣の門川町にある選果場には、およそ150キロのハウス栽培のへべすが持ち込まれた。収穫されたばかりのへべすは次々に選別機にかけられ、実の大きさごとに仕分けされたあと、箱詰めされていた。JAみやざき日向地区本部によると、ことしは3月に冷え込みが続いた影響で例年より1週間ほど出荷が遅れたものの、香りや玉太りは申し分ない。来月末にかけて例年並みのおよそ7トンが県内のほか、関東や北海道などに向けて出荷される見込みだ。