中国政府は5%の成長目標を達成したと言っているが消費の現場を見ると厳しさがかいま見える。成長率の中身を詳しく見てみると中国経済の厳しさというのがよく分かる。去年1年間の小売業の売上高のうち飲食店はプラス3.2%。前の年より2ポイント余り低く消費者の節約志向が一段と強まっていることがうかがえる。また、不動産開発への投資はマイナス17.2%と急落。政府は、不動産不況が最大のリスクだとして対応を強化したが、むしろ、悪化の度合いを増している。そして工場の建設などへの投資も今の形で統計をとり始めた1996年以降で初めてマイナスとなり、企業などの投資意欲も冷え込んでいることが浮き彫りとなった。今後も、中国経済の冷え込みは当面の間続く見通しだ。アメリカとの貿易摩擦で一時休戦となったものの、いつ再開するか分からない。リスクを念頭に、中国政府は内需の拡大を急いでいたが、こちらも難しい課題に直面している。中国政府は、自動車などの買い替え促進策を進める他サービス業に焦点を当てた対策にも乗り出そうとしているが、いったん冷え込んだマインドに再び火をつけるのは容易ではない。デフレへの懸念もくすぶり「日本化」も指摘される中国経済。節約志向の根底にある将来不安、そして、人口減少や少子高齢化などの構造的な問題にどう向き合っていくのか、長期停滞の回避に向けた明確な指針はまだ示されていないという。
