北朝鮮のキム・ヨジョン氏は「すでに解決された拉致問題を両国関係の障害物としないのであれば岸田首相がピョンヤンを訪れる日が来るかもしれない」と談話を発表。北朝鮮は今日、民族最大の祝日と位置づけられるキム・ジョンイル(金正日)氏の誕生日。国営テレビでは生前に記録映画を放送していた。その北朝鮮では金総書記の妹、キム・ヨジョン氏が談話が発表された。キム・ヨジョン氏が日朝関係について談話を発表するのは極めて異例。岸田首相は国会の衆議院予算委員会で、北朝鮮をめぐり「今こそ大胆に現状を変えていかなければならない」などと述べていた。談話について林官房長官は評価を含め今後の交渉に影響を及ぼすおそれがあるため明らかにすることは差し控えたいと述べた上で「拉致問題がすでに解決されたとの主張は全く受け入れられない」などと述べた。拉致被害者の家族会代表の横田拓也さんは、拉致問題が解決済みというのは全く受け入れられない、などとコメントした。日本と北朝鮮を巡っては先月の能登半島地震をうけて、金総書記が岸田首相に見舞いの電報を贈っている。その一方で、おとといにはことし5回目となる巡航ミサイルを発射するなど揺さぶりを続けている。また韓国に対しては「最大敵国の韓国が隣にある特殊な環境 米国による軍事的な緊張は激化している」などと述べていた。朝鮮中央テレビは、地図を表示する際に軍事境界線より北側だけを強調する形に変わっいた。敵対的国家とみなす方針転換を受けた対応とみられる。南山大学の平岩俊司教授は、北朝鮮からすれば何らかの形で日米間の結束を緩めたい、などと推測していた。