旧樺太とウクライナで二度の戦争を経験した降籏英捷さんが、今月6日から両親の故郷の長野・安曇野市を訪れ、帰国を願って亡くなった両親の足跡を辿った。降籏さんは親族と会うのは初めてという。降籏さんの妹・畠山レイ子さんなどきょうだい5人は、1999年以降に日本に永住帰国したが、降籏さんは若い頃に妻の故郷のウクライナに移住していた。妻は5年前に亡くなり、孫やひ孫と穏やかな生活を送る中、一昨年2月にロシアがウクライナに侵攻、降籏さんはきょうだいがいる北海道に避難し、その後永住帰国した。いとこの家では両親がきょうだいに宛てた手紙が見つかった。手紙には「いずれ日本に帰れる日を待って、いの一番皆さんとお会いすることを楽しみにしています」などと書かれていた。降籏さんは「両親の思いを知れて嬉しかったです」などと話した。