新紙幣発行当日の午前0時、新1万円札の顔となる渋沢栄一の生まれ故郷・埼玉・深谷市内の渋沢栄一記念館では、カウントダウンイベントが行われた。新紙幣発行に向けきのう各地では盛り上がりをみせていた。20年ぶりにデザインが変更される新紙幣。千円札は細菌学者・北里柴三郎、五千円札は教育家・津田梅子、一万円札は実業家・渋沢栄一がそれぞれ新しい顔に。都内にあるとある工場は次々発行されていたのは新一万円札そっくりの「お札パン」。販売しているのは渋沢栄一ゆかりの地である東京・北区のパン屋。きのうから「新五千円札パン」と「新千円札パン」も仲間入り。100万円の札束と同じ厚さにしているという。新一万円札の顔となる渋沢栄一の生まれ故郷・埼玉県深谷市を取材すると駅のロータリーや市内を走るコミュニティバスは渋沢栄一の顔がラッピングされており、垂れ幕が降ろされるなど町は渋沢栄一一色となっていた。市内にある道の駅にある約130種類の渋沢栄一のグッズを取り扱う店では、売り上げが去年の2倍に増えるなどお祭りモード。さらに深谷市内の喫茶店では「渋沢栄一カフェラテ」(580円)が提供されていた。新紙幣発行を盛り上げるため商店街では市内の加盟店で使用できる地域通貨「negi」でのキャンペーンを実施中。7月5日から開催の「深谷七夕まつり」に使用される短冊も一万円札に似せて作っていた。さらに都内で貨幣関連のグッズを企画・販売する会社では、せんべいやお札型の栞などを販売している。中でもタオルが人気だそう。新紙幣関連の盛り上がりは都内の百貨店でも。これまで一万円札の顔として親しまれてきた福沢諭吉に感謝してなぞらえた「ありがとう諭吉セール」を開催。リュックや国産黒毛和牛など一万円均一の商品を用意。福沢諭吉から渋沢栄一に移り変わる一万円札の顔。新紙幣はきょう、日本銀行から各金融機関に引き渡され流通が始まる。