福島県のポツンと一軒家に到着し、主の幸子さんと娘婿の好蔵さんに話を聞いた。田んぼの土を入れ替えて除染は終えたが、家業の米農家は廃業した。倉庫にある30年もののトラクターはまだ現役でエンジンがかかった。稲の苗を育てていたビニールハウスでは今は大根や小松菜などを育てている。好蔵さんは麓の町出身で、両親は炭鉱で働いていた。水産高校を出て海上自衛隊に入隊し、潜水艦員になった。入隊した時は1日8時間泳ぎっぱなしの訓練をした。潜水艦員として横須賀に配属され、通信業務をしていた。ずっと一緒にいるため乗員たちは家族同然で、階級はあってないようなものだと話した。食事は夜食を含めて1日4食。いつ起こされるかわからないところが大変だったという。海上自衛隊で5年働き、その後実家に戻った。その後土木や建設などの仕事をした。