ツバルは9つの島から構成され、総面積が東京・品川区とほぼ同じ広さで26平方キロメートル。人口は約1万人。ツバルは海面上昇の危機にさらされてきた。国土の大半は海抜2m以下で2100年には95%が水没するとされている。ツバル政府は2023年、オーストラリアと条約に署名し毎年最大280人を移民として受け入れてもらうことになった。去年初めて行われた移住に向けた抽選には人口の9割近くが応募した。当選者の一人、ステラ・フティガさんは夫と1歳の娘とともに移住することにしている。娘の教育への期待も移住を望む理由だという。人々が移住を望む背景には気候変動に加え厳しい経済状況がある。ツバルは国の予算の3割以上をオーストラリアなど海外からの援助に頼っている。近年の世界的なインフレの影響も受けている。抽選に落ちた男性はツバルでの暮らしが困難になっていることが移住を希望した理由だという。ツバルでの生活に愛着を持ち移住を望まない人たちもいる。移住はツバル国内にさらなる懸念、人材の流出を引き起こしている。薬剤師のカベイガ・バエアさんも移住を予定している。ツバルに薬剤師は3人のみ。病院では歯科医師や職員も移住予定で医療体制を維持できるのか懸念が高まっている。パナパ外相は今後社会の機能を維持できるかどうかを懸念材料としてあげた。
