「103万円の壁」について、具体的な議論が来週から本格化する。11月25日から自民党の税調総会が始まる。非公開のものや小委員会などを繰り返し、公明党と協議後、12月中旬に「税制改正大綱」が決定する。税調「インナー」とは、税制に強い閣僚経験者や重鎮議員などの9人で構成する非公式の幹部会合で、事実上決定権を持つとされる。元経済安保相(元財務官僚)の小林鷹之議員、元経産相(元財務副大臣)の小渕優子議員などが名を連ねている。解説副委員長・智田裕一は「重要な事柄とはいえ途中段階の話であり、国民生活に密接に関わるだけに明るみに出ると意見が出にくくなる。ただ、議論のたたき台を少人数の密室で決めているのは問題だとの指摘もある」等と解説。今年は国民民主党の主張を反映させなければならず、日程・決定過程が変化する可能性もある。