「ドイツのための選択肢」がザクセン=アンハルト州で躍進し第1党となったことはドイツ国内、ヨーロッパに衝撃を広げている。「ドイツのための選択肢」の躍進はドイツ政治の“タブー”崩壊につながりかねないと受け止められている。ドイツでは第2次世界大戦後、ナチス時代の反省から寛容さや多様性を重んじてきた。極右団体に認定された政党が州の政権を担えば、ドイツでは戦後初めてとなる。今後の焦点は連立の行方。「Brandmauer=防火壁」戦略とは第2次世界大戦後、ナチス時代の反省から極端な勢力に権力を握らせないために主要政党は極右政党とは連立を組まないというコンセンサスのこと。第2党となった与党で中道右派「キリスト教民主同盟」は州政府の成立に協力しない姿勢を示している。一方、議席を得ることになった左派「ザーラ・ワーゲンクネヒト同盟」は防火壁戦略を重視しない姿勢を明らかにし、「ドイツのための選択肢」との協力の可能性を排除していない。ドイツでは今月20日にメクレンブルク・フォアポンメルン州とベルリン州で州議会議員選挙を控え、これらの選挙でも「ドイツのための選択肢」の躍進が予想されている。支持率が低迷しているメルツ首相がさらに求心力を失う事態になりかねない状況。
今回の結果はヨーロッパにも衝撃を広げている。ドイツ以外の各国でも極右や右派ポピュリストの政党が台頭している。アムステルダム大学の研究チームが行った調査で1989年1月~今年5月までのヨーロッパ31か国の選挙結果について分析したところ、今年は5月までの国政選挙で極右や右派ポピュリストの政党の得票率は計約23%。10年前の約11%に比べると2倍以上になっているほか、この数年で増加していることが分かる。ヨーロッパでは今後も今月にはスウェーデン議会選、来年にはフランス大統領選など重要な選挙が続く。極右政党は経済格差を批判するとともに、寛容な移民・難民政策やウクライナ支援に否定的な立場を取っている。その台頭はヨーロッパの外交安全保障戦略の今後の行方に大きな影響を与えうるもの。同時に中道の政党が民主主義への脅威だと批判してきた極右政党が有権者にはそのように受け止められない状況がさらに広がる可能性もはらんでいる。
今回の結果はヨーロッパにも衝撃を広げている。ドイツ以外の各国でも極右や右派ポピュリストの政党が台頭している。アムステルダム大学の研究チームが行った調査で1989年1月~今年5月までのヨーロッパ31か国の選挙結果について分析したところ、今年は5月までの国政選挙で極右や右派ポピュリストの政党の得票率は計約23%。10年前の約11%に比べると2倍以上になっているほか、この数年で増加していることが分かる。ヨーロッパでは今後も今月にはスウェーデン議会選、来年にはフランス大統領選など重要な選挙が続く。極右政党は経済格差を批判するとともに、寛容な移民・難民政策やウクライナ支援に否定的な立場を取っている。その台頭はヨーロッパの外交安全保障戦略の今後の行方に大きな影響を与えうるもの。同時に中道の政党が民主主義への脅威だと批判してきた極右政党が有権者にはそのように受け止められない状況がさらに広がる可能性もはらんでいる。
