フアン・サンチェス・コターンのマルメロ、キャベツ、メロンとキュウリだがその絵と同じ時期に12枚の静物画を描いていた。現存する6枚と比べると舞台におく食材の数や配置をかえて効果の違いを確かめていたかのよう。背景を広くあけた理由に諏訪敦さんはぎっしり詰め込まれるとディティールを解読するだけで満足してしまう。なにもない空間があることで気持ちの置きどころ、鑑賞者もコターンと同じように瞑想的な気持ちになるという。またその意見が正しいようにコターンの作品の12枚の中に窓というタイトルであったという。野菜や果物がのせられたこの舞台は窓枠という説もある。窓枠の中でコターンが行った壮大な実験ではどんな構図なら惹きつけるか等と画家の探究力の静物画とも思えてくる。
住所: 東京都台東区上野公園7-7
URL: http://www.nmwa.go.jp/
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