肖敏捷氏は「全人代に対して、中国経済に対する悪材料が山積するなかで大規模な経済政策を打ち出すのではという期待が高まっている。海外では経済ばかりで中国国内では政治色の強い全人代になると思う。昨年秋に開催されるはずの共産党三中全会がいまだに開催されていない。三中全会では今年の全人代の方向性とかを決めるが開催されていない。2024年に入ってから地方レベルの代表大会が開催されるなかではみんな競って習近平総書記に忠誠心を示している。全国の代表大会でも政治的な動きが強く出てくると思う。GDP成長率目標、去年は目標をこえたが、今年はシンセンと上海は前年の目標と比べて下方修正している。おそらく政府も5%前後の成長率を抱えながら景気減速を容認する姿勢が出てくると思う。景気刺激では不動産バブルの崩壊とか若者の失業率とか海外の中国離れとか、債務問題。最終的に頼れるのは中央政府だけ、政府がどれだけ財政支出をするか。債務残高の対名目GDP比は拡大している。今後、どこまで拡大するか。脱中国と言われながら簡単にはデカップリング実現できない。日本人、日本企業が中国から遠ざかろうとしているが、中国の人材や資金が日本に向かっている。地方政府の代表大会ではシンセン市のトップが企業に海外進出を急ごうと号令をかけている。電気自動車や電子機器、白物家電が向かう先、一番狙っているのは日本市場。日本の高度外国人材の在留中国国籍数は大きく伸びている。これから日本企業は中国と距離を起きたいということはあるかもしれないが、中国の人、モノ、金が日本に向かってくる可能性が高い」などと述べた。