イスラエル軍は戦闘の一時的休止、一部の人質解放を経て、ガザ地区への攻撃を再開させた。北部から南部のハンユニスへ重点を移し、ネタニヤフ首相は勝利を国民へ示す上でガザ地区トップのヤヒヤ・シンワル指導者の身柄拘束、もしくは殺害が不可欠とみている。一方、ハマスの幹部はシンワル指導者がハンユニスにはおらず、攻撃をやめない限り、人質解放交渉には応じないとしている。ガザ地区での死者数は約1万8000人にのぼり、うち4割以上が18歳以下の子供。また、人道支援物資の搬入も遅滞し、人口の約9割が食糧不足、飢餓に苦しんでいる。支援物資を積載した車が略奪される被害も起きるなど、治安も悪化。アラブ首長国連邦は人道目的の即時停戦を求める決議案を国連安保理に提出したが、アメリカが拒否権を行使したことで否決された。パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長は激しい言葉でアメリカを批判している。
アメリカでは大統領選挙を24年11月に控えるなか、イスラエルの支持勢力を敵にまわしたくないという思惑が働いているとされる。また、ネタニヤフ首相はハマスの不穏な動きを情報機関などが察知していたが、攻撃を防げなかったことで、責任追及は確実視されている。首相の座をなんとか死守したいという狙いが透けて見える。加えて、国連安保理では停戦を求める決議案が出されても大国の拒否権によって葬り去られてきたなど、機能不全に陥っている。日本としては共通の立場をとる国と有効で適切な外交上の措置を講じるべきだという。
アメリカでは大統領選挙を24年11月に控えるなか、イスラエルの支持勢力を敵にまわしたくないという思惑が働いているとされる。また、ネタニヤフ首相はハマスの不穏な動きを情報機関などが察知していたが、攻撃を防げなかったことで、責任追及は確実視されている。首相の座をなんとか死守したいという狙いが透けて見える。加えて、国連安保理では停戦を求める決議案が出されても大国の拒否権によって葬り去られてきたなど、機能不全に陥っている。日本としては共通の立場をとる国と有効で適切な外交上の措置を講じるべきだという。
URL: http://unic.or.jp/