22日イギリス議会で、難民認定を申請するためフランスとの間のドーバー海峡をボートで渡るなどし不法に入国した人々をルワンダに強制移送するための法案が可決された。難民支援団体などは強く批判している。不法移民の阻止を主要政策にしてきたスナク政権は、ことし7月頃には移送を始めたい意向。2024年に入って15人がイギリスへ渡ろうとして命を落としている。2023年は年間で12人だった。強制移送の対象は違法入国者全員。 2023年の密入国者は3万人に上っている。スナク首相は「英仏海峡での悲劇を避けるための法律だ」としている。難民申請の審査はルワンダの首都キガリで行われる。住宅は既に建設されている。認定されればルワンダで難民認定されるがイギリスに戻ることはできない。イギリス政府はルワンダに対し、移送者1人あたり200万ユーロを支払う。第1便では計6億ユーロとなる見込み。野党・労働党は「スナク首相が選挙目的で法案を通した」と主張している。ヨーロッパ評議会や国連も「人権を尊重していない」として抗議している。ルワンダ政府への批判も上がっている。カガメ大統領に対しは「反体制派や言論の自由を弾圧している」との批判がある。
URL: http://unic.or.jp/