東京・原宿にある「Maison KOSEハラカド」。様々な化粧品が並ぶ店内の一角には、色鮮やかに描かれた絵画が展示されている。この絵画は役目を終えた化粧品をアップサイクルしたペンを使って描かれている。大手化粧品メーカーの「花王」と「コーセー」は、売り場ではしのぎを削るライバル企業だが、3年前から化粧品事業のサステナビリティ領域で協働を実施。その取り組みの1つとして行っているのが、メイクアップ化粧品のアップサイクル。役目を終えた化粧品を活用し、色材を製造販売する企業モーンガータに、花王とコーセーがアイシャドーなど色の付いたメイクアップ化粧品を提供。それを絵具やインクへと再生し、子ども向けの体験型アートイベントや、包装資材への印刷に利用するなどサステナブルな取り組みを進めてきた。そんな中、去年新たな試みとして開発されたのが水性ボールペン「SminkArtペン」。来年3月の一般販売を前に、3色のボールペンのみで描くデザインコンテストが開催された。参加したのは多摩美術大学の学生たち。