岩手県大船渡市の山林火災。調査に入ったのは、東京大学・廣井悠教授。今回の山林火災では、およそ2900ヘクタールが焼失。住宅の被害は102棟に上っている。赤崎町外口地区で、廣井教授が指摘したのは飛び火。炎が直接当たる接炎や、炎から伝わるふく射熱の影響は考えられず、風下にあった住宅に火の粉が飛んだことで、被害が拡大した可能性があるという。ほかにも飛び火の威力が分かる場所が、三陸町綾里の港地区。高低差があっても、飛び火によって延焼につながったと見られるという。一方、周辺には屋根だけが燃えている建物や、屋根瓦に火の粉と見られる痕跡があるものの、大きな被害が見られない住宅も。建物の耐火性能や風向きで、被害の程度が変わった可能性もあるという。廣井悠教授は「山林火災が起きそうな場所近くの密集市街地には消防力が追い付かない場合を考慮した防災対策が必要では」とコメント。