埼玉県八潮市で先月28日に発生した道路陥没事故。トラック運転手は当初、消防の呼びかけに答えていたという。引き上げるワイヤーが切れるなど救助は難航。運転席部分が見つからない状況が続いていた。今回の陥没は下水道管の破損が原因とみられている。現場は県内12市町を通る下水が流れ着く場所で、大量の下水が押し寄せる。運転席部分とみられるものは下水道管の中、穴から約100m〜200m下流で見つかったという。さらに下流にあるマンホールからのドローンによる調査で発見に至った。使われたのは約20cmの小さなドローン。下水道管内を進むと運転席部分とみられるものを発見。一部が水につかった状態だったという。奥には堆積物がある状態で、きょうの調査では隙間から水が流れ出ていると新たに分かった。埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故。運転手が運転席の外に流された可能性もあるという。流されてしまっていた場合、直線距離で約2.5kmの下水処理場に行き着くことになる。運転手発見などのため、きょうも下水道管内の空気が入れ替えられるなど救助活動が行われていた。仮に今回見つかった場所で運転手を確認できた場合、救助方法について元東京消防庁麻布消防署長・坂口隆夫氏は「道路部分を掘り起こして下水管を切断して救助。その場で救助、あるいはクレーンで運転席をつり上げて地上で救助。もう一つは近くのマンホールから進入して下水移管の中で救助活動を行う」と語った。県は下水道管内に流れ込む水などを減らすため、陥没現場の上流から“運転席”の発見場所よりも下流に下水を迂回させるバイパス工事をきょう完了させた。