中国で学生らの民主化運動が武力で弾圧された天安門事件から、今日で35年となる。中国政府は昨日、事件について「政治的な騒ぎ」と述べ、改めて弾圧を正当化した。35年前の今日、北京中心部の天安門広場では、学生らの民主化運動が武力で弾圧され、多くの死傷者が出た。事件自体をタブー視する中国当局の規制で、中国本土や香港では追悼行事も開けない状況である。中国政府は昨日会見で、毛寧報道官が「80年代末に起きた政治的風波について、中国政府はすでに明確な結論を出している」と述べ、改めて弾圧を正当化した。事件の犠牲者の数について、中国政府は319人と公表しているが実際はそれを大きく上回るとみられていて、当時の関係者は真相究明を求めている。当時、広場で若者たちと対話した元記者の高瑜さんも、政府の責任を追及してきた。元記者の高瑜さんは「六四以降、言論統制が進み誰も何も言えない。いま中国政府は言論を統制するため手段なんて選ばない」などと話し、習近平政権の下で言論統制は、さらに厳しくなっている」という。当局は35年の節目のきょう、厳戒態勢で臨むとみられる。