国会ではきのう、少子化対策の強化を盛り込んだ改正子ども子育て支援法などが成立した。改正法には、児童手当の所得制限をことし12月の支給分から撤廃し、対象を18歳まで広げるのに加え、働いていなくても子どもを保育園などに預けられる「こども誰でも通園制度」の導入や、育児休業給付の拡充などが盛り込まれている。そして財源を確保するため、公的医療保険に上乗せして、国民や企業から集める「支援金制度」を創設し、2026年度から段階的に運用を始めるとしている。政府は“こうした対策を着実に実行することで、少子化に歯止めをかけたい”としているが、専門家からは“さらなる対策として、若い世代への経済的支援や、男性の育児参加を促す働き方の見直しなどが必要だ”という指摘が出ている。政府は“対策の効果を検証したうえで追加策を検討し、2030年代初頭までに、子ども子育て予算の倍増を目指す”としていて、財源の確保に国民の理解をどう得ていくかが引き続きの課題となる。