コメの流通ルートは、コメ農家やJAなどの集荷業者から卸業者が買取り、スーパーなどの小売や外食店に渡る。この中で卸業者間で取引することがあり、「スポット取引」と呼ばれている。その際の取引価格「スポット価格」について、小泉農水大臣は「店頭価格上昇の要素となった」との認識を示した。今一部のスポット価格が下がってきており、2週間で玄米60kgあたりの平均価格が約7000円下落したという。宮城大学の大泉一貫名誉教授は、既にスポット価格が上昇しすぎていたためそれ以上の高値で取引をする卸売業者が少なくなっていたところに、安価な備蓄米が出回ったことで高値取引が成立しなくなったと指摘している。さらにスポット価格は店頭価格に及ぼす影響が大きく、小売価格も下がる可能性があるという。ただ小売業者が既に高値で仕入れた分を売り切っていないため、各小売店の判断次第で価格反映のタイミングは変わってくるのではないかとも指摘していた。