すでに経営の危機に直面している中小企業もある。兵庫県尼崎市に本社を置く「鳥井」は従業員約70人で、7つの工場で金属部品などの塗装を手掛けている。塗料を薄めるために使用するのがナフサ由来の「シンナー」で、金属部品に塗料を塗るために必要な表面の油分を取り除く工程にもシンナーは欠かせない。3月下旬からそのシンナーが入手困難になり、すでに2か月もの間苦境が続いているという。社長は雇用を守るため工場を止めないようシンナーの調達に奔走し、少しでも節約しようと知恵を絞っている。シンナーなどの原材料は入手が難しいだけでなく、価格も急騰している。3月は955万円だった原材料費は、わずか1月後には1566万円にまで膨らんでいた。先が見えない中、必要なものを融通し合って切り抜けようという動きも。鳥井社長は高校時代の部活の先輩を頼って、シンナーの原料となるトルエンやキシレンを融通してもらっていた。
