「パラサイト半地下の家族」でアジア映画として初めてアカデミー賞作品賞に輝いたポン・ジュノ監督。その最新作が「ミッキー17」。主人公ミッキーが人生逆転を狙って応募したのは未知の惑星を開拓する仕事。すぐに命を落とす過酷な業務のためプリンティングという技術で肉体がコピーされ死ぬたびに新しい体が与えられていく。使い捨て労働者として酷使されること17回。一方的に搾取され続けることで思いもよらない事態に発展していくハリウッド大作。最新のVFX技術を活用するなど莫大な制作費が投入された今作。ポン・ジュノ監督史上最大規模のスケールで制作された。そんな中でも自ら脚本を執筆し絵コンテも緻密に描き上げるなど、これまでと変わらない手法にこだわった。「パラサイト」の快挙以降、日本からは「ゴジラ-1.0」が高い評価を受け「SHOGUN将軍」が大ヒットするなどアジアの作品や俳優が注目され続けている。板垣李光人さんは「監督がどの国の人がどう映画を撮ろうともユニフォームを着て仕事をするわけではないという言葉が印象的。表現者のひとりとして感銘を受けた」などコメント。